作者高津カリノ
ビッグガンガン連載

作品紹介
「WORKING!!」の高津カリノ先生の作品。役所で働いていた経験を活かして?役所職員の仕事や生活を描いている。こうかくと真面目な内容に思えるが、どちらかというと「WORKING!!」と同様にキャラ同士の関係の変化・会話が魅力な自称なんちゃってお役所漫画。また登場人物が社会人が多いということで、ほぼ高校生大学生などが中心の「WORKING!!」に比べネタが少し大人寄りな場合もある。
ここまで


1巻ということで最初は登場人物の紹介を兼ねた話が続く。区役所に入庁して勤務に就く3人を始めの視点にすることで人物や環境の紹介が違和感なくなされるのは見やすくて良い。
メインの登場人物は山神ルーシー(略)、長谷部豊、三好沙耶、千早恵、一宮大志となっていて、話が展開されるに従って福祉マニアの塔子や課長の百井兼蔵が出てくる。

キャラの個性というか印象の強さは1巻時点では千早がトップかな。
ルーシーも充分強いんだけど、それ以上に千早の地味な感じからのコスプレマニアというギャップや上司・同僚への遠慮のない突っ込みや物言いが凄くキャラ立ちしていると思う。

その一方でいまいち薄いなと感じたのが三好ちゃん。まあ性格的にばんばん他者に絡んでいくというキャラでもないし、メイン的なエピソードもまだ少ないから仕方ないね。でもうさぎのぬいぐるみである課長が肩に乗ってルーシーと色々比較されて褒められた(?)時の落ち込み方は好きだな。やっぱり体型や能力などにおいて何かしらのコンプレックスを抱いているキャラってのは魅力が出やすいと思う。といってもルーシーみたいなレベルまでいくとアレだけどね。

長谷部は最初はただのイラつかせるチャラ男だったけど、段々とルーシーに振り回されてからは魅力が出てきた。見事に高津カリノ的男性キャラになってきている。

そして主人公?であるルーシーは名前の方はほぼ出落ち状態だけど、アホ毛の感情表現や活字中毒での食費の押さえ具合とか見てて保護したいという感情をくすぐられる。現状はアホの山神さん状態だけど、これから長谷部のアタックに付き合っていくのやら。とりあえず今巻最後のエピソードでは段階飛ばして危なっかしいことになってるが…